観たいなってずっと思っていた作品。
すごく描写がきれい。
躍動感があって、自分が雨や雪になったような描写も印象的だった。
アイデンティティの確立をすごく感じた内容だった。
この話はおおかみこどもということで、
人間なのか、おおかみなのかという葛藤が描かれてる。
人間もふとしたときに、人との違いを感じて、自分って何なんだろうって思う。
当たり前だと思っていたことが、当たり前じゃなくて、
周りに合わせるために必死になる。
だけど、そんなとにきに心許せる人が一人でもいたら、安心でき場所ができる。
心許せる場所を作るのは、簡単じゃないこともある。
でも、簡単じゃなければないほど、本当に心許せる場所になる。
人間の中の葛藤を、「おおかみ」という擬人化の逆バージョンで表すことで、すっと心に入ってきた気がする。
人間はいずれ、親離れ子離れをする。
人間の中学生として旅だった雪。
おおかみとして、巣立った雨。
進む道はそれぞれだけど、それは人間も同じ。
みんな同じ義務教育を受けているのに、進む道はばらばら。
賛成する親もいれば、反対する親もいる。
でも、それをどうするかは本人次第。
雨がおおかみとして生きることに反対するハナだけど、最終的には、雨を応援して見送る。
なんだかんだ言って、最後には応援してくれるのは親なんだなあって思った。
そして、お母さんは強いこと。
実際、今の状況で家のことも全てすることになったら、わたしはできるかなって思う。
でも、お母さんは、仕事もして、お家のこともして、どこからそんな力が出てくるんだろうって感じる。
それは、大切なものがあるからなのかな。
たしかに、大切なもののためなら、我武者羅に進む力って出てくる。
そういうことなのかな…。
誰かしら、努力は見てくれている。
絶対に誰かが見てくれている。
すぐに報われなくても、努力は絶対に報われるときがくる。
もちろん、報いのための努力をすることは違うと思う。
必死に目標のための努力という、まっすぐな努力が次に繋がる何かになるはずだから。
何度も経験してきたことだから、わたしは胸を張って言える。
無駄な努力なんて、ひとつもないよ。
たとえ、目標がそのときに達成できなくても、無駄にはならないよ。
辛いのは今だけって慶ちゃんが言っていた言葉はわたしにとって、とても大切な言葉になってる。
すごくたくさん考えさせてくれる作品だなあって思った。
自分って何?愛する人のために何ができる?