p.47
「世の中が不公平なんて当たり前だよ。みんな平等に不公平。フェアなんて誰にも存在しない」
これ、ごもっともなことだなあって思った。何で自分ばっかり…って、不幸なことが起こると自分だけ不公平だと思ってしまうのが、人間だと思うの。自分の嫌いなところが、別の人からしたら羨ましいことかもしれないし、自分が羨んでいることが、相手には嫌なところかもしれない。平等に不公平。このプラスとマイナスに捉えられる言葉が同じ文の中に入っていることが面白い。
p.173 L11
ー御園。私に敵うと思ってるの?
p.175 L11
ーわたしには、絶対に敵わないよ。
p.224 L11
ーわたしには、絶対に敵わないよ。
これ。技法がすごいの。
1つ目は嵐の言葉。
2つ目は嵐が聞いた、御園の言葉。
3つ目は嵐が聞いた御園の言葉を、嵐が思い出しているときの言葉。
この、3つの文が同じ行数に書かれているの。
絶対に偶然同じ行数に来たんじゃないと思うんだよね。
だって、前後の行を開けたり、開けなかったりしてるんだよ?これは、調整してるんじゃないかなあ…?
- 読み進めてて、似た文があるなーと思って、ページを戻ったこと
- 手元にスマホがなくて、メモしないといけなくて、普段はすぐに文だけを打ってしまうんだけど打てなかったから、ページと行数をメモしたこと
この2つの原因のおかげで、気づいちゃったんですねー(°_°)笑
見つけた時、嬉しくて、誰かに伝えたかったんだけど、そういう雰囲気ではなかったので、ひとりで舞い上がってました。爆
p.286
びっしょりと水滴をつけた赤い傘を右手に提げている。彼自身もまた、雨に濡れていた。
ここまでの話だと、「落ち着いていて、達観した少年」という、表現を使者(と書いて、ツナグと読む)に使っている。しかし、この部分を読むと、ちゃんと感情があるし、感情を表に出すことのできる、どこにでもいる少年のように感じる。少し違和感を覚えた。
最終話「使者の心得」を読むと分かるのだが、ここでは彼が使者になることを決意するまでの過程が描かれている。そう、落ち着いている少年と表されている初めの話の部分では、まだ使者としての決意をしきれていない時で、まだまだ見習い期間の話なのである。そして、引用いた部分は、決意を固め始めた時の話なのである。これで、はっきりとわかった。決意を固め始めたからこそ、自分の気持ちで、動くようになったのだろう。
p.413
失われた誰かの生は、何のためにあるのか。どうしようもなく、そこにある、逃れられない喪失を、自分たちはどうすればいいのか。
深い。重い。永遠の課題だなって思った。答えはひとつじゃない。人それぞれ違うと思う。それぞれが、生きていく中で、色々な感情を抱いたり、様々な経験を積んだりしながら、少しずつ答えを見つけていけるといいなあと思った。完全な答えは出せなくでも、「何となくこうかも、だから、こうやって生きよう」っていう指針になるんじゃないかなって思った。
今度映画借りてこよう\(^o^)/♡
久々に、ちゃんとした本を読んだ。
さあ、今年もやってきました、1人読書月間。
明日、また本かりてこよーっと。♡